ブログ
冬の乾燥
2020年11月24日
だんだんと寒さが増して来たとともに乾燥もしてきました。コロナ渦の今、インフルエンザ予防もあり、加湿しましょうと言われています。
そしてこの時期になると『口が渇く』という患者さんも増えてきます。
では口が渇くとどのような事が起きるのでしょうか。
口が渇くと言うことは『唾液』が減ると言うことです。そこで唾液についてみていきましょう。
もしも、お口の中から唾液が無くなってしまったらどうなると思いますか?
● しゃべるのが困難になります。
● 食事をするのも難しくなります。
● 口臭に悩まされることになります。
● ヒリヒリと痛むこともあります。(入れ歯がすれる)
● むし歯になりやすくなります。
「唾液・つば」というと、汚い物のようなイメージをお持ちの方も多いようですが、実は唾液は私たちの健康になくてはならない大切な物なのです。
唾液は1日に1~1.5ℓ出ています。大唾液腺と無数の小唾液腺から分泌される体液で、新しい唾液が分泌され古い物と入れ替わることで、お口の中を常に湿潤させ、一定の状態に保とうとします。唾液の大半は水分です。しかし水分の他にもナトリウム、カリウム、カルシウム、アミラーゼなどさまざまな成分が含まれています。これらの成分が私たちの健康に取って大切な役割を果たしています。
つまり唾液はただの水ではありません。私たちが生きていく上で必要不可欠な物なのです。
唾液の役割にはいくつかありますが、それはまたの機会にお話しましょう。
話は戻りますが、冬になると口の中が渇くと訴える人が増えてきます。特に寝ているとき、朝起きたときに口の中がカラカラになっていると。口の中がカラカラになると、上で述べたようなことが起きますので予防できることはしたいですよね。
予防法としては、部屋を加湿する、マスクを付けて寝る、鼻呼吸用の口テープを付けて寝る、保湿ジェルなどがあります。
唾液が作られる場所、大唾液腺のマッサージなども効果的です。
普段飲んでいる薬の副作用で唾液の分泌量が減ってしまう物もあります。そのような場合は医科の先生に相談してみるのも一つです。
お酒も口が渇きます。お酒が好きな方、寝る前にお酒を飲むとお酒を分解するために水分を使い脱水状態になります。それにともない唾液の分泌量も減ってしまいます。毎日飲む方は少し控えてみるのもいいかもしれません。
お口の中の乾燥は口の中だけにとどまらず、二次的な病気などを起こすことがあります。
基本的には対処療法になってしまいますが、気になる方は一度、相談してみましょう。