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乳歯と永久歯の違い
2020年6月26日
お子さんの歯が生えてくるとムシ歯にならないか心配になりますよね。乳歯は抜けては永久歯に生え変わるからムシ歯になっても心配ないと思う方もいるかもしれませんが、そんな事はありません。
そもそも、永久歯は硬いエナメル質で覆われています。もちろん乳歯もエナメル質で覆われていますが厚みが全く違います。永久歯に比べてエナメル質が薄く柔らかいため一度ムシ歯になってしまうとムシ歯の進行が早く、気づいた時には歯の頭がポロっとかけてしまう事もあります。
生えてくる本数にも違いがあります。乳歯が生え揃うのは3歳〜4歳ごろで上下左右合わせて20本生えてきます。
永久歯の生え揃いは15歳前後で上下左右合わせて28本、親知らずを入れると32本生えてきます。(親知らずの生える時期は個人差が大きいです)
そもそも同じ歯であっても、乳歯と永久歯は全く違うものと考えた方が良いかもしれません。
抜けて生え変わる乳歯なのに、何故ムシ歯になるといけないのでしょうか。
乳歯には永久歯が生えてくるにあたり大切な役割があります。
1. 永久歯が生えてくるまでのスペース確保
2. 永久歯が生える時のガイド
です。
永久歯が、生えてくる年齢になるまでに体が成長し、アゴも育ってきます。永久歯は乳歯に比べて1つの大きさが大きいため、生えてくるまでのスペースを確保するために乳歯が必要になります。
また、乳歯が早く抜けてしまうと生えてくる永久歯はガイドを失ってしまい、どこの位置に生えたら良いのかがわからなくなってしまい歯並びが悪くなる原因になってしまいます。
乳歯のうちにムシ歯が増えてしまうと、ムシ歯の原因菌の数も多くなってしまい永久歯のムシ歯の罹患率も増えてしまうのです。
同じ歯であっても乳歯と永久歯には組織の厚み、硬さなどに差があるためそれを考慮したムシ歯予防が必要です。
乳歯のムシ歯予防には正しい歯磨きとフッ素剤などの使用が効果的です。また、シーラントもムシ歯予防に効果があります。
ムシ歯予防は乳歯が生え始めたときから、始めていきましょう。
何か、分からないことがあればご相談下さい。